○荒川区学童クラブにおける医療的ケア実施要綱
令和8年3月16日
制定
(7荒子児第4359号)
(副区長決定)
(目的)
第1条 この要綱は、荒川区学童クラブの運営に関する条例(平成10年荒川区条例第35号。以下「条例」という。)別表に掲げる学童クラブ(以下「学童クラブ」という。)において、条例第3条第1項の対象児童のうち、日常生活及び社会生活を営むために恒常的に医療的ケアを受けることが不可欠であるもの(以下「対象児童」という。)に対し、安全かつ適切に医療的ケアを実施するために必要な事項を定めることを目的とする。
(定義)
第2条 この要綱において「医療的ケア」とは、学童クラブにおいて行う医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律(令和3年法律第81号)第2条第1項の医療的ケアをいう。
(医療的ケアの内容)
第3条 この要綱の規定に基づいて行うことができる医療的ケアは、次に掲げるものとする。
(1) 喀痰吸引
(2) 人工呼吸器による呼吸管理
(3) 気管切開部の管理
(4) 経管栄養
(5) 導尿
(6) 人工肛門(ストーマ)の管理
(7) 血糖値測定及びインスリン注射
(8) その他主治医の指示の範囲内で、対象児童に医療行為を行うことに支障がないと区長が認めたもの
(医療的ケアの実施条件)
第4条 医療的ケアは、次の各号のいずれにも該当する場合に行うことができるものとする。
(1) 学童クラブにおける生活と同様の時間帯に、保護者、看護師等が日常的に行っている医療的ケアであること。
(2) 主治医による第10条第1項の医療的ケア実施指示書があること。
(3) 荒川区学童クラブ医療的ケア児支援部会における検討を経ること。
(4) 第10条第4項の個別対応プランについて、対象児童の保護者、主治医及び指導医の合意があること。
(5) 対象児童への看護職員の配置が決定していること。
(看護職員の配置)
第5条 医療的ケアは、看護職員が主治医の指示の下で行う。
2 看護職員は、原則として、対象児童1人につき1人配置するものとする。ただし、同一の学童クラブ又は隣接する学童クラブに複数の対象児童が在籍している場合は、複数の対象児童に1人の配置とする等、医療的ケアの内容、頻度等に応じて、適正な配置とすることができる。
3 看護職員は、社会福祉士及び介護福祉士法(昭和62年法律第30号)第10条第1項の認定特定行為業務従事者でなければならない。
4 看護職員の職務は、次に掲げる事項とする。
(2) 対象児童の日常生活及び学習活動の支援
(3) 対象児童の健康状態に関する保護者との情報共有
(4) 医療的ケアの実施記録の作成
(5) 医療的ケアに使用する器具等の管理
(6) 荒川区学童クラブ医療的ケア児支援部会への出席
(7) 学童クラブ職員、学校長、学級担任、養護教諭その他の関係職員等との情報共有及び連携
(指導医の委嘱)
第6条 指導医は、区長が委嘱する。
2 指導医の職務は、次に掲げる事項とする。
(1) 医療的ケア全般に関する指導及び助言
(2) 看護職員への指導、研修及び助言
(3) 荒川区学童クラブ医療的ケア児支援部会への出席
(支援アドバイザーの委嘱)
第7条 支援アドバイザーは、区長が委嘱する。
2 支援アドバイザーの職務は、次に掲げる事項とする。
(1) 保育園等における児童の活動状況の報告(学童クラブ受入前児童についての情報共有)
(2) 荒川区学童クラブ医療的ケア児支援部会への出席
(区及び学童クラブの役割)
第8条 区及び学童クラブの役割は次のとおりとする。
(1) 区
ア 荒川区学童クラブ医療的ケア児支援部会の設置
イ 看護職員、指導医及び支援アドバイザーの配置及び調整
ウ 医療的ケアの実施体制の整備
エ 対象児童の状況の把握
オ 対象児童の保護者及び関係者との連携
カ その他医療的ケアの実施に関する事務
(2) 学童クラブ
ア 対象児童の保育
イ 対象児童の保護者及び関係者との連携
2 学童クラブの職員は、対象児童以外の児童及びその保護者が医療的ケアの実施に関する理解を深めるよう、啓発を行うものとする。
(対象児童の保護者の役割)
第9条 対象児童の保護者は、医療的ケアの実施において、次に掲げる事項を行わなければならない。
(1) 対象児童の体調の把握及び学童クラブへの報告
(2) 緊急事態に備えた常時連絡の取れる体制の確保
(3) 区長及び学童クラブから要請があった場合の対象児童の医療的ケアに関する情報提供等
(4) 医療的ケアに要する医療器材及び消耗品の用意及び定期的な点検、整備等
(5) 定期的な対象児童の医療機関の受診
(6) 医療的ケアを安全に実施するための区長及び学童クラブからの要請への協力
2 区長は、前項に規定する書類が提出されたときは、荒川区学童クラブ医療的ケア児支援部会を開催し、次に掲げる事項を検討しなければならない。
(1) 対象児童の状況、その保護者の要望、学校等の状況等を踏まえた医療的ケアの実施内容
(2) 医療的ケアの実施に伴う学童クラブにおける生活上の配慮事項
3 区長は、医療的ケアの実施が適当であると認めるときは、医療的ケアの実施内容及び実施期間について決定し、医療的ケア実施通知書(第5号様式)により、対象児童の保護者に通知するものとする。
5 学童クラブは、緊急の場合に備えるため、対象児童の保護者、主治医及び指導医と協議し、次に掲げる事項について、個別対応プランにあらかじめ定めておかなければならない。
(1) 想定される症状及び状態
(2) 前号に規定する症状等に対応することができる応急処置の内容及び方法
(3) 緊急連絡先
(4) 緊急搬送先
(5) 前各号のほか、学童クラブの中で可能な範囲の対応方法
6 区長及び学童クラブは、医療的ケアの実施に向け、必要となる人員の配置及び必要な環境整備を行うものとする。
(医療的ケアの実施等)
第11条 看護職員は、医療的ケア実施記録簿(第7号様式)に実施内容を記録しなければならない。
2 看護職員は、医療的ケアに必要な器具等について、医療的ケア器具等管理簿(第8号様式)に数量を記載し、適切に管理しなければならない。
3 区長は、医療的ケアの実施状況及び対象児童の様子を、定期的又は随時、看護職員から報告を受け、学童クラブと情報共有を行うものとする。
4 学童クラブは、適宜、区長、主治医及び指導医に対象児童の医療的ケアについて情報提供するとともに、助言を受ける等、適切な医療的ケアの実施のための連携を図るものとする。
(変更手続)
第12条 対象児童の保護者は、医療的ケアの内容を変更したい場合又は対象児童の状況に変更が生じた場合は、速やかに第10条1項の規定に準じて申請を行わなければならない。
(継続手続)
第13条 翌年度も引き続き医療的ケアを受けようとする対象児童の保護者は、当該年度の前年度中に、第10条第1項に規定する書類を区長に提出しなければならない。
(医療的ケアの中止又は終了)
第14条 区長は、次に掲げる事項に該当するときは、医療的ケアを中止し、又は終了する。
(1) 学童クラブの利用を中止したとき。
(2) 主治医から中止又は終了の指示があったとき。
(3) 保護者から中止又は終了の申し出があったとき。
2 区長は、次に掲げる事項に該当するときは、医療的ケアを中止する。
(1) 対象児童の体調不良等により医療的ケアの実施が不適当であると学童クラブ等が判断したとき。
(2) やむを得ない事情により看護職員の配置が難しいとき。
3 区長は、対象児童が自ら医療的ケアを行えるようになったときは、医療的ケアを終了する。
4 区長は、対象児童の保護者が前条第1項の手続を行わないときは、年度末をもって医療的ケアを終了する。
(その他)
第15条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は、教育部長が別に定める。
附則
この基準は、令和8年4月1日から施行する。ただし、令和8年度の医療的ケア児を学童クラブで受け入れるに当たり必要な準備行為に係る規定は、決定の日から施行する。










